#yeaoh

中邑真輔に初めて出会ったのは高校生の頃。

特に意味もなく夜更かししていた午前3時。

テレ朝で放送されていたワールドプロレスリングでのことだった。

 

今では代名詞となった必殺技、ボマイェを放つ姿を見て

当時は「おい!それただの膝蹴りじゃねーかよ!卑怯だぞ!!!」

なんてことを思っていたし、見た目とか立ち振舞い含めて

どうもいけ好かねえ奴だなぁという印象しかなかった。

 

それから数年。

 

上京した僕は本格的にプロレスを観戦するようになった。

聖地・後楽園ホールはもちろん灼熱の両国国技館、そして東京ドーム。

どんな会場の大会でもその中心に中邑真輔は居た。

 

個性的という言葉には到底収まらないキャラクター。

彼にしか出来ない独特の間や動き、発言、技。

常に新たな刺激を求め、対戦相手とヤバいプロレスをし、

中邑真輔自身と対戦相手、見守る観客を未知の領域へと連れて行く姿は

文字通り「キング・オブ・ストロングスタイル」だったし、

ずっといけ好かねえ奴だと思っていた彼のことを

僕はいつの間にか心の底から好きになり、応援するようになっていた。

 

しかし、別れは突然やってきた。

まさかのWWEへの移籍発表。そしてラストマッチ。

あっという間の1ヵ月だった。

 

中邑真輔新日本プロレス最終戦。

 

あのテーマ曲と共に入場してくる時点で

「当分この姿は観れないんだよなぁ」と思い、泣いた。

試合中も涙腺が緩むポイントが何度もあったし、

試合後のコメントを聞いていても泣いた。

そしてあのオカダ・カズチカが号泣していた姿に思わずもらい泣きした。

 

プロレスを好きになってから数年。

大好きな選手が目の前から突然居なくなり、

その試合を観ることが出来なくなるのは初めて。

未だに実感は湧かないものの、ネットで、雑誌で、会場で、

中邑真輔の居ないリングを見て少しずつ寂しさを感じるのだろう。

 

それと同時に新天地、WWEでの活躍も非常に楽しみである。

既に向こうで活躍しているフィン・ベイラーやKENTA、

WWE移籍後の初試合がクリス・ジェリコという高待遇っぷりのAJスタイルズ

彼らとあっちのファンを沸かす姿を早く観たい。

 

もう一つ、中邑真輔AJスタイルズが抜けた大きな穴を

誰が埋めるのかってのも楽しみではある。

ヒールターン大成功の内藤哲也をはじめとしたロス・インゴベルナブレス勢、

ボスの居なくなったCHAOS、IC戦線に繰り出した棚橋弘至等々挙げればきりがない。

新日にはまだまだたくさんのレスラーがいるのだ。

 

恐らく2016年の新日本プロレスは激動の年を迎えるだろう。

まずは明日の大阪ビッグマッチ。どうなるIWGP