【観ました】ドント・ブリーズ

観ました。超怖。

 

単純な「逃げる側」「追う側」だったり「善」と「悪」みたいな分かりやすい対立じゃなく、攻守が目まぐるしく入れ替わる事で「ジジイお前マジでコテンパンに懲らしめてやれよ!」とか「もー!なんで音立てちゃうかなー!!」だったり、都度感情移入するキャラクターが変わっていくのが面白い。もっとじっとりとして地味な映画だと思っていたので、クローゼットに始まり巨大な地下室、エアダクトから車の中(犬と車と言えばスティーブン・キングのクージョだけどオマージュかな?)まで様々なシチュエーションがテンポ良く続いたのも逆に良かった。

 

盲目の退役軍人を演じたスティーヴン・ラングの説得力もとにかく半端なくて、「いやいや、盲目だしすぐに逃げられるでしょw」と思うところを、恐ろしく屈強な肉体と止めどなく溢れる感情と殺意に満ちた表情で、「触れられたら終わり」感をビンビンに漲らせて主人公達をねじ伏せていく。

 

印象的なのは完全なる暗闇の中をイメージした撮影方法。テレビ等々で暗視カメラの映像を見慣れている事もあってかこの演出は見事にハマってた。影の使い方も上手い。ミスリードを誘う最初のシーンも上手く効いてた印象。途中で明らかになる彼の異常性もいわゆる脱出ものとは一線を画す劇薬になってたと思うw 次回作があるのか?モヤモヤさせるオチも気になるところ。

 

DON'T BREATHのタイトル通り、呼吸止まりっぱなしの映画でした。面白い!