【2019.1】観た映画メモ:ミスター・ガラス

www.disney.co.jp

 

シャマラン監督、やってくれたなーーーーーー!!

毎年毎年ヒーロー映画が大量生産されるここ数年の映画シーンに対して「・・・それってただの妄想じゃなくて?」と根底を揺さぶるカウンターを叩き付けた大傑作。

何故ケヴィンでもデヴィッドでもなく、イライジャの名前がタイトルなのか、前作『スプリット』のキービジュアルは何故ヒビの入ったガラスなのか。『アンブレイカブル』の頃から3部作構想だったと語るように(ほんとか嘘かは知らんけど)劇中でのイライジャ同様まさに「自らを疑うこともあったが、この時をずっと待っていた」ように解き放たれた作品って感じで、シャマランの先見の明にゾクゾクします。

ヒーローとは自己犠牲の上で成り立つもの、って考えがヒーローコミックの世界には存在しています。それを踏まえると物語の終盤でイライジャが語る「これは限定版ではない、オリジンものなんだ」のセリフには思わずうるっときます。『アンブレイカブル』では表現が重過ぎる理由で未公開だった遊園地のシーケンスをここで出してくるところも非常にニクい。

ラストに向けて少しずつ謎が解き明かされ、誰がヒーローでヴィランなのか、そして誰が真のマスターマインドなのかが判明していく流れはひたすら気持ちが良い。

前作同様に24の人格を巧みに演じ分けたジェームズ・マカヴォイ、中盤まで痙攣してただけだったサミュエル・L・ジャクソンブルース・ウィリスはまぁいつも通りか(ハゲたねぇ、、)。ただでさえキャラが強い3人と対等に渡り合い、真っ向から立ち向かったステイプル医師にも拍手。

ついにガラスは割れ、破片が世界中に飛び散った。その後のストーリーは鑑賞者の想像にすべてゆだねるラストシーンも素敵。